信州はゴム長要りませんか、昨冬小生等ヌカルミに閉口し

ゴム長非常に欲しかつたが金なくて買へませんでした、

本年は若し印税前借り出來れば買へます、

正月用に京都の配給は一人当りモチ米二合三勺、人参百匁、

ゴボー三十匁、里イモ八十匁、塩ザケ十匁、酒小生五合、ビール

一本、赤んぼの菓子一円分です、

電気制限で使へなくなり薪十束百二十円で買ひました、

非常に安いらしいです、

年貢1|6は約束ずみだから、正晃等「いゝづらよ」とハツキリ

言つた筈だから請求する事ですね、田取り上げられる

恐れなしと見て勝手な事を言ふのだらうが、長い情

勢で見れば今吾儘すれば損であると悟らせる必要が

あります、農地委員の判定によるらしいが地主ほんとに

困れば自作する事も許される筈。イモジヤにやらせるのも自作

手傳つて貰ふ形式にすれば自作です。正晃氏の田はイモジヤか

ら近いし丁度いゝ、返還要求すれば宜しいでせう、

又吉氏は昨年保有米供出で肥料貰へず気の毒でした、

その事情考慮する事は必要でせう、

勝三氏は昨年地主に何等の考慮も加えて來なかつた、

1|6の要求は勿論でせう。昨年小作は税金拂はず

米充分に持ち漬物に麹を入れたりゼイタクして居て

地主にはないないと言ふ、不愉快でした、

米で貰へねば金は壮平氏の如き要求勿論でせう、とにかく

「配給では喰へない、地主ヒ上るから自作する」と言ふ要求

は農地委員もみとめると思ふ、調整法精しい人探して

居ます、

重曹一ポンド(500瓦)七五円で買ひました、