天気よし 朝ハ寒けれども日中ハ暖かなり
メーデーの日
午前醇郎に手紙書き出しに行き帰りてたんごを作り昼に食し午後五六点の沢山の洗濯をなす 夜より雨
5月2日
小雨後晴れ午後快晴になる 八十八夜
醇郎にハガキ 百枝綾子に封書を書き出しに行く農協で切手ハ買へたが郵便や来らず
一美氏妻に頼み出す 砂糖の買物も頼む
豫記 来信 醇郎 平林さん
発 醇郎 百枝 綾子
5月3日
くもり 㐂七氏来る 夕頃牛房人参等蒔物をなす ねき苗を持って来て植えてくれる 一美氏妻砂糖を持って来てくれる
朝鮮漬を上げる
昼過きより雨一時頃お茶を上げて㐂七氏帰る
土工夫三人昼食に来る
豫記 㐂半日
5月4日
朝中々寒し 十一時頃支度して竹内さんへ行く
いろいろ話して薬を作って貰ふ
保健婦一人来る
5月5日
天気なれども中々ニ寒し 朝霜降り有る
工夫昼食に二人来る野菜の煮汁を作り上げる 三時に十三人位 お茶を上げる
野菜煮とかりんとう お茶
5月6日
くもり中々寒し 小雨も有りしが何とか一日もつ 昼食に三人来る 味噌汁を煮て上げる
何もぜさる様でも中々に疲れる
北大塩みちよさんの息土工に来て居る人
明日子供旅行■所其他入用との事に千円貸す
5月7日
午前大雨午後止むくもり
雨故も土工も来らず静かでよく床に入りてよく休む 午後摂郎ととしさんに手紙を書き一美氏妻に頼み出す
豫記 発 摂郎 としさん
5月8日
天気よし 此日竹内さんへ薬貰ひに行く日なりしも正勝氏方娘に此間頼み置きし故今に来るか来るかと待ちしも遂に来らず行かれないとも云ハず無責任も甚し 此辺の人の相手ハいやになる
5月9日
朝少し雨降りしが其内に止む 土工来る
十時頃より大雨にて土工早く止めて帰る
午後床に入りてよく休む
昨日今日かゝり醇郎に手紙を書く
5月10日
天気よく風つよし
としさんに頼みの手紙を書き今日あたり来てくれるかと思ひしが来らず
オニバ迄歩きハスにて竹内さんに行く
よくいろいろ云ひて薬を作って貰ふ
心臓の注射を頼みやる 帰りにハ大に快くなるかと思ひしが中々苦し一休みして少々快くなる 赤魚を買って来て煮る
豫記 発信 醇郎に
5月11日
天気よし 工事中々よくやる
気分よろしからず何も出来ず
5月12日
晴天 土工大勢来りよくやる
昼にハ二人なりしもお茶に九人招く 生菓子百五十円かりんと一斤内ハ廣くて困難の場所と多かりし故
夕飯後中上氏妻来り是非二千円貸せと云ふ 断りしもきかず 此工事終りし後女中に来ると云ふ 二千円貸す
野菜サラダを作る
豫記 来信 のぶよ 林ふさ氏
5月13日
晴天 非常に暖かし 今日にて縣道改修終る お昼に四人来る
豫記 来信 林ふさ氏より
婦人公論二冊
5月14日
くもり後小雨
井上氏妻手伝ひに十時半頃来る お昼にすしを作る事にしていろいろやって居る処へ土工八人来る 味噌汁を作って上げる 昼頃井上氏主人子供をつれて来る あぶない処にて目ハ離されずおそいお昼になる 子供ハ居り小雨ハ有り三時半帰って貰ふ
豫記 来 摂郎より本
発 林省吾
来 醇郎
5月15日
晴天 朝ハ中々寒し 十時頃オニバのおその氏来る 金四00返しカリントウ土産さゝげ豆の種をほしいと云ふ 色々上げる
オニハ井上氏妻来るかと待ちしが中々来らず おその氏にお茶とおすしを上げる
いろいろのさゝげの種入用との事 いろいろ上げる
豫記 来信 百枝
5月16日
くもり一日中中々寒し
井上氏昨日竹内氏へ行ってくれし由朝土工の人に薬を持たせて届ける
昨夜眠れず十二時プロタミラーゼを飲み今朝おそく起き味噌汁を作り等して朝飯を始めし処とし氏と娘来る御飯食べる間待たせお茶を入れいろいろ話しお昼におはぎを作って貰ひおいしく食べる
和歌の本と摂郎の著書を上げる 白ネル頂く
娘お勝手等とても美しく掃除をしてくれる
豫記 とし氏 ちか子氏
5月17日
晴天 暖かなり 土工も来て居り念仏講を休む
昨日土工の人薬を持って来て明日来ると云ひし故朝より待ちしも来らず夕方女土工に聞きしに外へ仕事に行きし由うそを平気て云ふ人ハおそろし仕事に来ずとも金さへ返せばよろしい■が■醇郎摂郎百枝に手紙の下書きをなす 夕方新やへ甘酒を持しお茶を頂いて帰る 自分の人かよく馬鹿なるに愛想つきる
5月18日
晴天 雲一つ無く暖し オニバの井上氏今日位ハ来ると思ひ■■をやって貰ふつもりなりしが来らず土工に行きし由女中をエサにかたられし■■
夕方土工の後金拂に人来りし事を新やのおば知らせてくれる 其人に頼む 五時頃オニバへ行き井上氏の帰るを待ち賃金拂の人吉田さん等皆にて話してくれて二千円返す
来てくれた日のみを百円上げる 昨日ハ掃除私少し草を取り置きしに新やの叔母美しく取ってくれる
豫記 発 摂郎 百枝 醇郎
5月19日
くもり今日ハ大掃除故家の中を開け放し一通りはく中々に疲れる 美しくなる
豫記 来信 林省吾氏
5月20日
くもり温度高くなり夏の如しこたつのそばに休みしに気分悪しきほどなり
綿入の長じゆばんをぬぐ
さゝげ 大豆 小豆 等々の種を倉より出す
立石としさんに娘さんを頼み度き手紙を書きしが出せず
5月21日
くもり午前十時家を出て明日?七来るにつき買物も有り薬取りも頼むつもりなりしが?七氏婆さん留守になるからと云って行ってくれず 行きがけに城下より雨降り薬やより傘を借りて来る 生あじを料理しておひるより食べる
豫記 発 立石とし氏
5月22日
一日中大雨なり 午前も午後もよく休む
5月23日
天気よし 立石とし氏娘来てくれるすし一重持参して天ぷらを作り上げる
夕方?手伝って帰らる いろいろ買物を頼む
オニバの藤森氏に洋傘を返して貰ふ
豫記 ちか子氏
5月24日
よく晴れ天気と思ひしに午後三時頃雨降る 㐂七氏庭の蒔物古木の形づけ等をしてくれる いろいろのさゝげ もろこし 小豆等蒔いてくれる 青 白 黒の豆の苗間をつくる 夕方雨故古材のを伐り形つける
古材中々多し
マヨネーズおいし
宮部よりのすし天プラ魚の煮つけ等有る
豫記 来信 百枝
ミルク三つ
スキヤキカン二つ
マヨネーズ二つ
発 百枝に
5月25日
くもり 朝飯後よく休む 昨日の蒔いた種の形つけをなし倉に入れる
午後天気よく湯もわき居りし故肌着おこし手拭枕かけ其他いろいろ洗ふ 疲れる何故かく疲れるにや
5月26日
天気よし 昨日洗濯せし故にや夜中より朝にかけて咳多く眠れず 午前中よく休む
午後冬の衣類毛のもの日に当てゝたゝみ形つける
百枝の送りくれしマヨネーズを使ふ 食欲少しよき様に思ふ
豫記 新やより山羊乳一合余
5月27日
晴れ非常に寒く霜有りし処有り
昨夜ハ寒き故にや小便にのみ起眠れず朝疲れ居る 白マメを煮る午後ゆっくり休む
此日金曜と思ひしに木曜なりし
いろいろ田植前にてまわりの人とても忙しそうなり
何もせずに人々にハ悪るき様なれども身体悪しく年多き者ハ仕方なし 一人生き居るがやっとなり 單衣物を出して見る
豫記 来信 摂郎 証子
新やより 乳二度
田村仁様より乳二合余
5月28日
今日㐂七氏畑ノ手入に来ると云ふ 四時半起き見しに雨降り居りしが五時頃にハ止む 㐂七氏来る すっかり疲れて午前と午後とよく休む
午後五時頃なりしか立石さん来てくれる サラダ油油バター等買って来てくれる いろいろ手伝って貰って助かる 㐂七氏先に夕飯を食へさせ早く返し二人にてゆっくり夕飯を食へて休む
豫記 ちか子氏
新やより 乳
5月29日
くもり 暖かなり 立石さん来てくれて助かる
朝よりいろいろ洗濯をしてくれる 醇郎よりハガキ有り 咳の薬元気を出す薬を持って行くと云ふ 之れが効いてラクになる事を祈る
六帖の古いモノ形づける 掃除をしてくれる
夕飯に野菜サラダを作る
豫記 ちか子氏
新やより 乳
来信 醇郎
5月30日
天気よし
醇郎の着る夜具衣類等を倉より出して日に当てる 倉の中の下のふとん等ちか子さんに形づけて貰ふ
小豆を朝より煮ておひるにおはぎを作り食べたり宮部へ上げる 昼食後形つけてちか子さん帰らる
豫記 ちか子氏
新やより 乳
5月31日
くもり 昨夜も一時間毎位に目がさめてぐっすり眠れず 朝飯後休む 平林氏より御はかき有り春蚕休みに来てくれる様なり■し
午前よく休み午後サヽゲムキ等す 牛房を掘り池上氏方へ薬取り二回分百円と合セテ持参す
豫記 来信 平林■氏