八月一日 金曜
天気よく暑気強し
㐂七氏お舟祭りに行くとて来らず
張物敷布其他の糊付けをなす昼食後ゆつくり
休み それより六畳の畳を出し干し拂ひ座敷
にハ新らしい新聞をしき薬をまきて畳を入れる
気持よし
八月二日 土曜
晴天暑気強し
㐂七氏来り庭の畑の草取り畑作りこやしを全
部くみ出し施肥す 大根を蒔く時なし丸大根
此日上座敷中及表六帖の畳を出し拂ひ
部屋の掃除をなし畳やの来る用意出来る
欄外メモ ◯
八月三日 日曜
晴天
朝畳やへ行きしに在宅頼む 帰りて洗濯
梅漬にしそをもみ入れ 午前に三十分許休み
昼食後新やへ蚕ひかしに行く 沢山の蚕
にて大変なり
八月四日 月曜
晴天夕方より夕立有り
朝より新やへひかしに行き昼食後帰りゆつくり
休み四ッ身カスリを張る トマトの手入等し夕方
農協へ卵三百匁出す かんづめを買つて来
る雨に逢ふ
八月五日 火曜
晴れくもり こだつの下掛をはらくにほどく
帯心にもと思ひしもよろしからず
小さい座ふとんを六つほどき洗ふ 倉に入りて帯心
を探かししに適当のもの有り出して洗ふ
とまとの手をやり両方より合せてくヽる
夕方田の水見に行き帰途より又大雨なり田へ
水をかけ来りしも其まヽ置く
コマのおろぬきをなししも草を取る時間なし
八月六日 水曜
一日中くもり
㐂七氏草取りに来る キヤウジヤ来り表六帖
のはりつけをなす 午後三時頃終り二百七十円
支拂ふ 朝古紙を探かすに時間をとられる
張物等をなす
きやうじやに二回お茶昼食を出す
吉次氏けかして大事なりし由驚く
㐂七氏 山の上の上草取り 土よせ
来信 百枝
欄外メモ ◯
八月七日 木曜
㐂七氏草取りに来る山の上の下の畑終る
墓掃除
欄外メモ ◯
八月八日 金曜
㐂七氏草取り ヒル前大河原の上をなす
午後御社宮寺夕方迄に土よせ終らず
畳や一人来る ヘリの布をつくるに時間を
かヽる
欄外メモ ◯
八月九日 土曜
晴天暑気強し
㐂七氏来り 利用部へモチ米昨年の全部
ウル 一カマス（精白）持参しモチ米はスリ
夕方取りに行き持参す 大河原の下の畑と
御社宮寺の残りの豆畑の手入
畳や一人午後より今一人来る
受信 笹岡峰夫氏 英子氏
欄外メモ ◯
八月十日 日曜
天気よし 暑さつよし
畳やの主人及下諏方の若い人と来り全部仕上げ
ゴサ丈残し持ち帰る七帖なり 二十六帖分二二一〇円
渡す
座ふとんをつぎ夜にかヽり縫ひ上げる
発信 醇郎 百枝 摂郎
八月十一日 月曜
天気 大暑 朝の間に座ふとんを作り上げ其後
夕方迄かヽりて単衣二枚つき当てを終る
とまとの手入等す
八月十二日 火曜
天気は けしい夕立有り
朝単衣二枚ヘラ付けをなし十時頃より矢ヶ崎の
局へ行く用足らず明日来る様に云ハる 帰りて昼
食後休み二時頃より単衣物を縫ひ五時過きに
仕上げる
八月十三日 水曜
天気少し夕立有り
朝矢ヶ崎へ行き用事足り 色々の買物をなし
昼食後休み倉の米の始末等なし夕方庭の
草取りをなすや盆様をかさり迎へ火に
行く
大河原迄草花取りに行く
来信 延世氏 馬場鉄氏 醇郎より小包
八月十四日 木曜
天気夕立有り
朝家の上の草表も取る
四ッ身カスリ夕方迄に仕上げる
卵を持ちて農協へ行きしに明日休み故発送出来
ずとて受取らず娘の家にて十個入用との事に
置いて来る
リンゴ豊田の人売りに来り一メ匁百二十円にて
買ふ
八月十五日 金曜
天気 夕立なし
平常の帯を仕上げる
夕方伊藤要子氏来る佛菓子を貰ふ
昼に作りしノタ餅とリンゴを上げる
おすいたまを作り供へる米一合ひきしに沢山出来
たり 醇郎十九日に来るよし一日のびたり摂郎
何日に来るか皆の顔を見ねば客呼ひも出来ず
来信 醇郎
八月十六日 土曜
天気よし 朝早く佛様の御供物を作り川へ流しに
行き墓参りに行く伊藤三平氏秀三氏と来る
正午頃竹村美㐂治氏女の子をつれて墓参に来る
大急きにおはぎを作り御馳走す 帰りて四ッ身
かすりをつぎ当て等して着られる様にす
夕飯後新やのおはさんと事務所庭へお諏方ぶし
のおとり見に行き一人先に帰る
㐂七氏金取りに来る一日百円づヽなり
八月十七日 日曜
天気よし 枕の心の布を張つたりいろく洗濯
をなす 枕を四つ作る 夜迄かヽる
ふとん ねまき等出して日に当てる
八月十八日 月曜
天気暑気強し 大工が来て諸方なほし昼食
をすまして帰る 半日 百五十円拂ふ
勝三氏私に庭の草取りに来てくれる
午後ハ家の内外大掃除をなし そうきん
かけをする
今朝雄氏池の水かヽる様につヽいて少し出る
様になる
今日ハカキにて摂郎一家明朝五時茅野着で来るよし
八月十九日 火曜
朝摂郎一家五人着昼頃醇郎一家四人来る
八月二十日 水曜
２ １
法要に人を招きに歩く竹村美㐂治氏を始め長田
義雄氏 長田畔夫氏 長田米雄氏方へ伝言頼み
オニハよりバスにて南大塩の小平あい氏福沢の竹内
秀三氏伊藤勝之氏伊藤三平氏
笹岡一氏折井清一氏へハ摂郎が行く山岡孫十氏へハ
はかきを出す外に新やにて十二戸なり 此日
東京より林省吾氏夫妻来らる
八月二十一日 木曜
法要の用意
林氏夫妻立科高原へ行かる
延世証子二人隣家をまハる新やへも行く
白米五升粉ひきに証子行つてくれる 夕方持ち
にも行く
此日新やより女の人二人来て米を洗ひくれる粳米二斗
八月二十二日 金曜
法要をなす 折井清一氏区長にて用事出来し由にて来られ
ず外ハ全部来らる 養蚕の忙しい折りなりしも新やても
四人来て手伝ひくれる 竹内秀三氏すし巻き寒天よせ
等一人にてやつてくれる 小平あい氏長田義雄氏妻竹村美
㐂治氏夫妻長田米雄氏妻の方々 よく手伝ひくれる
林省吾氏記帳をしてくれる
八月二十三日 土曜
林氏夫妻帰京
子供五人にてよく遊びにきやかなり座敷にてつな引
き等なす田を見たい云ひ行く
八月二十四日 日曜
醇郎一家帰る
八月二十五日 月曜
摂郎と祐二郎と東京まハりにて帰る
八月二十六日 火曜
延世と陽子紘一郎と十二時四十五分にて帰る
駅迄送る 帰りに竹村氏方へ寄り休みオ茶を
頂き政枝さん肩足等もんてくれる 恐縮なり
八月二十七日 水曜
ふとんを全部干して倉へ入れたり家の押入に
形つけたりす 洗濯をなす
八月二十八日 木曜
洗濯 茶わん類の形づけ
オニバのタバコヤへ残りの酒一升七合預ける
コージヤへ寄り醇郎だちの寄れない事を云ふ
お茶を頂き帰りて事務所醤油買ひに行く
新やへ返すのなり箱のよいのか有り新茶わん
新茶呑み茶わんを整理す
八月二十九日 金曜
天気暑気強し 㐂七氏ヒエ取りに来る昼過
き一時半頃終り庭の草取り夕方迄なす
朝米つきに背負つて行き夕方取つて来る
かんぺう引き 其他雑事に終る
欄外メモ ◯ 㐂七氏前の勘定七十円餘分に渡す
八月三十日 土曜
天気暑気強し 㐂七氏明日干草刈りに来る
と云ひしも草を新やへ上けて刈つて貰ふ事
にして断りに行くナスマビキ菜を上げる
おその氏へマヒキ菜モロコシを上けて来る 帰りて
休み昼過ぎに麦小豆を洗ひ 干し シヤガ芋
苗間の紙等形づける 風呂をこぼし 夕飯後
行水をなし勝之氏一美氏方へ残りのソーメンを
持参し醤油を持つて来てくれた礼と云つて来る
来信 醇郎 証子
八月三十一日 日曜
暑気強し 麦 小豆を干し 氷豆腐かんぺう
干したり形つけたり
醇郎へ小包を作る 洗濯をなす
勝三氏 桑取りに来る 大根菜を間引く
ナスサツマ芋の天プラを作る米の粉にて
夜半より雨
欄外メモ 勝三氏 山羊乳二合