○六月一日 (木)    晴 暖

十時、六甲道駅え。寺沢氏と会う。途中で阿部氏と会う。山口氏宅で一休み。学校え行く。打合せ等。

午後二時半、公開審理開始。基準でもむ。四時すぎ終了。後、打合せ。

夜、雑用。

 

○六月二日 (金)    曇 暑

午後、神戸え行って買物などする。

夜、井上さんの所え行く。明日の用意など。

『図書新聞』からかえって來た原稿「私わ何故追われるのか」を『大学高専新聞』え送る。

受信 学生評論社.

 

○六月三日 (土)    曇 冷

八時家を出る。九時半、大阪発。大社行準急。汽車中よくねむる。

午後三時半鳥取着。山陰ホテルで一休み。図書館え行く。六時から自由大学で講演。八時すぎ終了。山陰ホテルで泊る。

発信 陽子.

 

○六月四日 (日)    曇 冷

九時起床。十時三十五分鳥取発、午後一時十分米子着。亀井氏迎えに出ている。皆生温泉偕楽園え行って湯に入る。米子えかえる。

六時―九時、医大の教室で講演。九時のバスで皆生えかえる。泊る。

今日参議院選擧。

 

○六月五日 (月)    晴 暖

九時起床。十時のバスで米子え。十時四十七分米子発、十一時三十五分松江着。民科の迎えをうける。山﨑氏の家で休む。

午後六時―八時半、自由大学の講演。山﨑氏の所えとまる。

 

○六月六日 (火)    晴 暖

午後一時三十分北松江発、電車で今市え行く。二時五十分今市上町着。倉塚歯科医え行く。

六時会場え。八時半まで講演と質疑。大森旅館え泊る。民科の人達五、六人來る。

中央委員の公職追放令出る。

 

○六月七日 (水)    晴 暑

午前、民科の人達來る。

午後十二時四十八分今市発、三時三十五分濱田着。岩本氏の所えよって、油屋で休む。

六時半―九時、講演と質問。油屋えかえる。大勢來る。

 

○六月八日 (木)    曇 暑

一時間ほどまどろむ。四時二十五分濱田発。出雲今市で準急にのりかえる。汽車中よくねむる。午後五時四十四分大阪着。家えかえる。東京の母來ている。

夜、井上さん來る。状勢をきく。

受信 常井直正、日本読書新聞、日本学術会議.

 

○六月九日 (金)    小雨 冷

午後、大阪え行く。民科え行く。菅原事務所え行く。古林氏等で打合せ。

夜、雑用。

受信 人事院.

 

○六月十日 (土)    晴 暑

朝、東京の母去る。

午後、金子、岩崎來る。芳村、大黒來る。後、風呂え行く。

夜、文砦え行く。

発信 常井直正、東大新聞.

 

○六月十一日 (日)    雨 暖

十時半、大阪中央公会堂。民科大阪支部大会。

午後、朝鮮人の奨学会え出る。

五時から地下食堂で懇親会。

留守中に醇郎、和郎來る。

 

○六月十二日 (月)    晴 涼

午後一時、学校。久し振りで研究室に行く。住吉の学生と明日の講演について打合せ。後、元町え行く。買物など。

夜、明日の用意など。

発信 日本学術会議.

受信 佐藤精也.

 

○六月十三日 (火)    小雨 冷

朝、住吉の学生來る。講演を一時からにしてほしいと。

午後一時、住吉分校え行く。一時半から講演。後、座談。四時終了。

五時、阿部氏と共に五時、六甲え。研究室にしばらくいる。七時、山口氏宅え。十時すぎまで打合せ。

 

○六月十四日 (水)    晴 暑

午後一時、学校。二時から対策委員会。後、研究室。かえりに古林さん、野村さんに会う。

母から手紙。感情に訴えられるのわ一番かなわん。

この問題わ正に歴史的なものである。後の人から非難されることがないように行動せねばならない。正義を守ること。これが一番重要である。

受信 母.

 

○六月十五日 (木)    晴 暖

正午、学校。

三時―五時、第二回公開審理。法律論に終る。後、平和問題懇談会。服部さんと一緒に文砦えよる。

 

○六月十六日 (金)    晴 暑

午後一時、学校。研究室。新聞部來る。

三時すぎ、研究室を出る。阪神劇場で「きけわだつみの声」をみる。

夜、手紙など書く。

発信 母、寺沢恒信.

 

○六月十七日 (土)    雨 冷

休養の一日。延世、「きけわだつみの声」をみに行く。

午後、風呂に行く。

夕食後、岡本まで行く。子供等の雑誌を買う。

発信 大野敏英.

受信 大野敏英.

 

○六月十八日 (日)    晴 暑

午前、新聞部の安倍等來る。

午後、縣委員会。後、教員組合会館え行く。民科幹事会。

夜、雑誌などよむ。

発信 日本読書新聞.

受信 日本読書新聞.

 

○六月十九日 (月)    曇 暑

午前、自治委員來る。岡田氏來る。

午後二時、学校。五時まで対策委員会。

夜、雑誌などよむ。

発信 同志社大学、寺沢恒信、菅原昌人.

受信 寺沢恒信、鈴木平八郎.

 

○六月二十日 (火)    雨 冷

午後二時、学校。三時から中村九一郎氏の国際情勢に関する講演をきく。

七時、山口氏宅え。打合せ。

 

○六月二十一日 (水)    曇 暑

九時半家を出る。九時五十四分本山発。十一時十分京都着。丸物で畫食。

同志社大学え行く。教室の都合で午後四時から講演を始める。六時近く。終了。河原町を歩く。七時十九分京都発、八時四十分本山着。

昨日山形発、今朝東京着。一年前のこと。

 

○六月二十二日 (木)    曇 暑

朝、別府町の人來る。講演の件。

午後一時、学校。民科準備会。後、研究室。

日教組から「ソノゴノケイカシラセ」との電報來る。

夜、雑用。

発信 野島義一、寺沢恒信、日教組.

 

○六月二十三日 (金)    晴 暑

午後二時、学校。研究室。「やがて私達の時代がくる」を書く。五枚也。

夜、井上さんの所え行く。

発信 寺沢恒信.

受信 寺沢恒信.

 

○六月二十四日 (土)    晴後雨 暑

一日休養。ひどく疲れを感ずる。

子供二人をつれて風呂え行く。

 

○六月二十五日 (日)    曇小雨 暑

午前、姫路の学生三人來る。二十七日に講演。

午後、神戸え行く。大洋で「田園交響楽」をみる。肝油を買う。

北鮮、韓国に宣戦布告。台湾も近く始まるだろう。

夜、読書等。

 

○六月二十六日 (月)    晴 暑

午後一時、家を出る。菅原事務所え行く。武市、井上、多田、二宮集る。公開審理の打合せ。

後、民科えよる。資本論研究会によってアピールする。

どうも疲れる。

夜、雑用。

発信 寺沢恒信、山脇利昭.

受信 寺沢恒信.

 

○六月二十七日 (火)    晴 暑

午後十一時家を出る。本山発、十一時二十三分。三の宮発十一時四十二分。姫路着、十三時五分。駅の喫茶店で休む。学生の迎えに來るのに会う。神大分校え行く。

三時―五時、講演。後、座談会。バスで駅え。七時三十分姫路発、九時半本山着。

京城陥落。

『アカハタ』一ケ月間停止。

 

○六月二十八日 (水)    雨 冷

午後二時、学校。新聞部えよる。三時から民科準備会。

京城未だ落ちず。アメリカの援助積極化。第三次世界大戦の危機。

夜、明日の公開審理の用意。

 

○六月二十九日 (木)    晴 暑

正午、学校え行く。

午後三時―六時、公開審理(第三回)。後、平和問題懇談会に出る。寺沢氏、日教組の広川氏等來る。次わ、七月二十日、二十七日、八月わ休んで、九月七日。

 

○六月三十日 (金)    晴 暑

午後二時、学校え行く。服部氏の原稿出來。研究室。新聞部えよる。

午後六時、山口氏宅え。

京大新聞部の学生來る。