○十一月一日 (木) 曇後雨 冷
午前、Eの学生來る。同志社の件。
午後、元町え行く。富士銀行で金を出す。御影えよる。
ブラッケットをよむ。
○十一月二日 (金) 曇 寒
午後、御影。唯研、打合せ。陸井氏歸ってくる。樺氏に会う。井上、小川、阿部氏に会う。永井氏來る。民科の件。
○十一月三日 (土) 曇 寒
午後、大阪。民科。平野氏を囲む懇談会。五時終了。後、神戸支部について相談。
受信 土屋保男.
○十一月四日 (日) 晴 暖
休養。
風呂え祐二郎をつれて行く。これで風邪を引いたらしい。
受信 北川宗藏.
○十一月五日 (月) 曇 寒
十時十八分本山発、十一時半京都着。丸物で買物など。
午後一時、同志社。文学部自治会主催の講演。三時終了。名和さんを訪う。不在。
五時六分京都発、六時十四分本山着。
風邪気。
受信 醇郎.
○十一月六日 (火) 晴 暖
午後、御影。井上さんと一緒に大阪え。民科えよる。コンダン会の件。
民科から関大え(六時)。二部の社研。八時半終了。
風邪で気持が悪い。
○十一月七日 (水) 曇小雨 暖
風邪のため一日中臥床。夜、発汗。気持よくなる。
発信 醇郎.
○十一月八日 (木) 晴 寒
一日中ねる。風邪わ大体よろし。
夜、永井氏來る。民科の件。
“恐怖・戦争・爆弾”読了。
○十一月九日 (金) 晴 暖
今日も休養。風邪わ大体いい。併し、疲れがある。
“季刊理論”(17号)をよむ。面白い。
○十一月十日 (土) 晴 暖
午後、御影え行く。日本文学協会の講演会。猪野謙二氏の話をきく。
夜、井上氏來る。
“神戸大学新聞”出來。
発信 赤松英幸.
○十一月十一日 (日) 晴 暖
午後、天満寮え行く。民科神戸支部の懇談会。十数名。六時、終了。
夜、芳村來る。
○十一月十二日 (月) 曇後雨 寒
午後、紘一郎と一緒に銀映会館え行く。“佐々木小次郎”と“源氏物語”とをみる。
○十一月十三日 (火) 晴 暖
午後、久し振りで六甲。古林さん、泉さんに会う。六甲から千里山え。関大二部、社研。八時半終了。
発信 小宮山量平.
○十一月十四日 (水) 晴 暖
午後、大阪。民科会館。小松問題懇談会。菅原、浪江、近藤、榊原、津村、井上、小川、池田、赤松、黒石、小松、原。五時半終了。
留守中に和郎來る。
発信 寺沢恒信.
○十一月十五日 (木) 曇後雨 暖
午後、御影。六甲え行く。永井君と一緒になる。研究室。かえりに末永氏の所えよる。
発信 和郎.
○十一月十六日 (金) 曇 寒
午後、元町。銀行から5万円出す。御影え行く。唯研に顔を出す。今井、多田、井上氏等と相談。
トルーマンと田中学長とわそのやり方が全く同じである。
アメ帝も全世界に亘って旗色が悪い。
発信 沖良和.
受信 沖良和.
○十一月十七日 (土) 曇 寒
十二時半、石橋の阪大北校え。社研で話をする。二時半終了。民科え。“実践論”のシンポジウム。夜、拡大幹事会。
留守中に和郎、沖氏來る。母、病気の由。
まだ咳が出る。
○十一月十八日 (日) 晴 暖
午後、延世と大阪え行く。中央公会堂でアメリカの中古洋服をみる。阪急え行く。オーヴァーを7千円で買う。山内に会う。延世と別れ、吹田え行く。醇郎の所え行く。後から和郎來る。僕がスワえ行くことにする。醇郎え千円をかえす。八時半辞す。
新聞論調がこの頃だいぶ変って來た。大きな胎動が感ぜられる。民族主義的動き。国連總会も今年と去年とでわ随分調子がちがう。
発信 阿部眞琴、高田普三、沖良和.
○十一月十九日 (月) 晴 暖
午後三時少しすぎ家を出る。本山から大阪え。大阪発午後五時十分。十時半名古屋着。中央線にのりかえる。新宿行準急。
○十一月二十日 (火) 晴 暖
午前五時四十五分茅野着。六時半家え着く。母わ割合元気である。胃ケイレンであったらしい。
朝食後ねむる。
夕方、鬼場まで行く。
えびす講。
八ヶ岳が美しい。秋色が美しい。阪神間の箱庭式の美しさとわ違う。
発信 寺沢恒信、近藤忠義、関成一、延世、林省吾、鈴木平八郎、醇郎.
○十一月二十一日 (水) 晴 暖
午前中ねむる。
午後、茅野まで行く。買物をする。
疲れが出た感あり。
やがて人民裁判をする。学長、坂本わギロチンものである。
発信 和郎、小川政泰、青木靖三、井上増次郎.
○十一月二十二日 (木) 晴 暖
休養。
午後、鬼場まで行く。
米のとり入れ。
スワえ來ても考えるのわ神戸のことどもである。学長や坂本に対する憎悪。疲れも中々ぬけない。
去年の今頃にくらべれば、ずっと戦爭より平和の方向え向っている。国連總会も昨年と今年とでわだいぶちがう。平和勢力の成長。來年の今頃わどうであろうか。
発信 成田日出雄、高田普三、のぶよ.
○十一月二十三日 (金) 曇 暖
十二時少し前家を出る。鬼場からバスで茅野え行く。一時五十分茅野発。割合にこむ。六時少しすぎて荻窪着。阿佐ヶ谷家え着く。
○十一月二十四日 (土) 曇 寒
午後、神田。日文協で近藤さんに会う。民科の新事務所えよる。
夜、鈴木平八郎がくる。
発信 竹内良和、母、のぶよ.
受信 のぶよ.
○十一月二十五日 (日) 晴 暖
午後、岩波。日本哲学会委員会。
神田から寺沢君の所え。おそくまで話す。
発信 成田日出雄.
○十一月二十六日 (月) 晴 暖
午後、神田。岩波で長田氏、森氏、布川氏と会う。翻訳の件等。世界書院え行き、木村君に会う。
発信 近藤政世、のぶよ、竹内良和.
○十一月二十七日 (火) 晴 暖
午後、本郷。東職、学生新聞会えよる。塙書房えよる。白石氏不在。神田え行き、日教組えよる。
五時半、世界書院え行く。木村、安部と共に銀座フジアイスえ行く。五、六人集る。銀座を散歩する。
発信 高田普三.
○十一月二十八日 (水) 晴 寒
午後、本郷。塙書房えよる。白石氏に会う。神田え行く。岩波で栗田氏に会う。五時、日本文学協会常任委員会。六時半、民科。哲学部会。
○十一月二十九日 (木) 晴 暖
午後、外出。新宿で買物など。上野え出る。上野から浅草え。ストリップ“源氏物語”をみる。酉の市、吉原を歩く。九時、家えかえる。明日立つ。
発信 井上増次郎、のぶよ.
○十一月三十日 (金) 晴 寒
午前十一時、家を出る。省線で東京駅え。午後一時、東京駅発。長崎行急行。汽車わ割合こむ。七時五分名古屋駅着。政世さん夫妻が迎えてくれる。近藤医院えとまる。