○六月一日（火） 曇 冷
午前、学校。理一、ベイコンの話。文二、ミレトス学派。
午後三時から大学昇格委員会。
理想社え原稿発送。
夜、雑用。
発信 教組、土屋保男．
○六月二日（水） 曇後雨 冷
午前九時半家を出る。駅で里美さん、花岡さんと一緒になる。
午後一時仙台着。大学え行く。総長に会う。学生部で石津氏に会う。研究室で細谷氏に会う。花岡さんと共に朝倉氏に会う。中村の所え行く。泊る。
発信 土屋保男．
○六月三日（木） 晴後曇 暖
午前、芳惠書房えよる。大学新聞社えよる。細谷氏に会う。
午後二時、朝倉氏の所え行く。花岡さんと会う。同窓生来る。三時辞して駅え行く。四時半仙台発、七時二十分山形着。
山形新聞（今日）に拙稿あり。
発信 鈴懸書房、中村吉治．
受信 鈴懸書房、社会教育連合会、下地正夫、哲学会会計、桜井恒次．
○六月四日（金） 晴後曇 冷
午前、文三、ベイコン終り。兩銀え行く。
午後、学校。三時から教授会。途中から黒柳さんと共に教育会館え行く。縣教連で大
学問題の打合せ。
夜、花岡さん、大野さんと共に柿﨑さんの所え行く。
おそくまでかかって“哲学の学び方と考えか方”を編集する。
発信 伊藤哲允．
受信 伊藤哲允、世界評論社、新潟医大新聞部．
○六月五日（土） 曇 冷
おそく起床。午前、雑用。“哲学の学び方と考え方”発送。
午後一時、縣廰え行く。講演中止。旭座で“酔いどれ天使”をみる。
午後七時半、横山厚生女学校え行く。八日町青年團の講演会。八時～十時、講演及び
座談会。
○六月六日（日） 晴 冷
午前、雑用。
午後二時半、ニッセイ。民科。大野さんの話。夜、雑誌などよむ。
発信 醇郎、社会教育連合会、新潟医大新聞部．
○六月七日（月） 晴 暑
午前、学校。文一、理一、文三、ともに大学昇格の話。
午後三時から実行委員会。
夜、雑誌など読む。
発信、実業之日本社．
受信 実業之日本社、大西昇（二）、鈴木三郎．
○六月八日（火） 晴 暑
午前、学校。理一、文二、大学昇格の話。
午後、学校。師範、米工専等の教官来る。テニスをする。
花岡さん来る。大学昇格の件。
十一日に総長、校長、文部省え行く。
夜、雑誌などよむ。
“哲学の基礎問題（上）”着。
受信 山田坂仁．
○六月九日（水） 晴 暑
午前九時、花岡さんと共に師範え行く。学校えかえる。
午後、三時から委員会。後、放送局とテニスの試合をする。
校長今夜上京。
夜、金谷外一人来る。“ふすま”（第七号）出来。拙稿あり。
発信 社会科講座部．
受信 大村晴雄、社会科講座部、布川角左衛門．
○六月十日（木） 晴 暑
午前、学校。十一時半から教授会。授業わ7月10日迄。二学期制度とする。大学問題の報告。
午後、ひるね。疲れあり。子供二人をつれて旭座え行き“石の花”をみる。五時半～七時十五分。
インター・ハイ、7月17・8日。庭球わ又札幌。
夜、明日の用意など。
発信 山田坂仁．
○六月十一日（金） 晴 暑
午前、文三、ホッブス。十時、国鉄クラブえ行く。十二時まで話と座談会。
“実存哲学批判”の校正来始める。
午後、外出。生徒が街頭で“ふすま”を賣っている。
夜、雑誌をよむ。
発信 武市健人、社会教育連合会．
受信 武市健人、社会教育連合会．
○六月十二日（土） 曇後雨 暑
午前、学校。
午後一時、縣廰。唯物史觀の話。かえりに大映えよる。“時の貞操（前篇）”をみる。
夜、松本文二来る。泊る。花岡さん来る。
受信 鈴木平八郎．
○六月十三日（日） 晴 暑
午前、雑用。
午後、松本とともに外出。十一屋でアイスクリームを食べて別れる。二時、美松。民科例会。映畫の話をする。
夜花岡さん来る。
発信 鈴木平八郎、醇郎．
受信 醇郎．
○六月十四日（月） 曇後雨 冷
午前、学校。文一、理一、ベイコンの話。文三、デカルト。
午後、学校。三時～四時、文化部の会議。街え行って散髪。
夜、明日の用意など。
発信 民科仙台支部．
受信 民科仙台支部．
○六月十五日（火） 晴 暑
午前、学校。理一わ地学のため休み。文二、クセノファネスとヘラクレイトス。
午後一時、軍政部え行く。“ふすま”の件。二時すぎ学校えかえる。松田解子、江口渙
兩氏の講演を少し聞く。三時から大学昇格委員会。校長の報告あり。後、江口氏等と
ともに濟生館え行く。六時から座談会。七時半終了。
武市氏から電報来る。
発信 武市健人．
受信 久保川年一．
○六月十六日（水） 曇 冷
午前十一時、学校。委員会。米沢え行くことになる。
午後三時五分山形駅発。花岡さんと共に米沢え行く。自動車で迎えてくれる。工専え行く。校長、教授と会議。うどん二杯御馳走になる。八時二十五分米沢発、十一時二十分山形着。
東京の同窓会えわ柳原、田中、深町三氏が行く。
諏訪教組わ八月にのばして貰う。
発信 久保川年一．
○六月十七日（木） 曇 暑
午前、学校。
午後一時、師範え行く。各高専代表集合。結局同じことの繰返しとなる。三時散会。
学校えかえる。教授会。六時終了。
明日仙台え行く。用意など。
9月わ6日（月）始業。
○六月十八日（金） 晴後曇 暑
午前、街え行く。切符を買う。学校え行く。雑用。又、安田迄行って金を出す。
授業（文三）わレントゲンのため無し。
仙台行き。午後三時六分山形発。汽車中少しねむる。五時五十分仙台着。朝倉氏の所え寄って、中村氏の所え行く。野原氏と会う。
受信 林直道．
○六月十九日（土） 雨 冷
午前、全遞え行く。“働く者の哲学”の講演。
午後、工専え行く。野原四郎氏と共に民科の講演。後、桑原氏等と共にヴィヨンえよる。そこえ花岡氏来る。
○六月二十日（日） 雨後曇 冷
午前、芳惠書房え行く。
午後二時、朝倉氏宅え行く。同窓会。細谷氏等数名。四時解散。後、街を歩く。
○六月二十一日（月） 曇後雨 冷
午前、街え行く。大学で細谷恒夫、矢島羊吉、神谷秀夫に会う。
午後四時三十五分仙台発。村岡氏、中野氏と一緒になる。七時二十分山形着。
夜、花岡さん来る。
留守中に桐谷信太郎来訪。郵便物沢山来ている。
“文化人”（6月号）着。拙稿あり。
受信 須田宗興、石坂博道、都新聞社．
○六月二十二日（火） 曇 暑
午前、九時、深町さん、花岡さんと共に遠藤書店え行く。縣会議員、市会議員に会う。
午後二時、委員会。四時、同窓会。おそくまでかかる。
受信 齋藤修一郎、櫻井恒次．
発信 中村吉治．
○六月二十三日（水） 晴 暑
午前十時半、職業安定所の二階え行く。遞信の講習会で映畫の話をする。午後一時か
ら皆で旭座に行き、“花ひらく”をみる。
学校えかえる。教授会。後、組合総会。
夜、雑誌などよむ。
発信 週刊教育新聞社、須田宗興、齋藤修一郎．
受信 週刊教育新聞社．
○六月二十四日（木） 晴 暑
午前、雑用。加藤慶次氏来る。
午後、ひるね。三時、学校。教授会。生徒大会でスト決行に決定。
夜、演劇研究会の生徒来る。校正をみる。
“地方のインテリゲンチヤ”を書き始める。
発信 久保榮．
受信 松本文二．
○六月二十五日（金） 晴 暑
午前、原稿等。
午後、学校。軍政部でボーガスに会う。学校えかえる。教授会。
夜、花岡さん来る。
“地方のインテリゲンチヤ”完了。13枚。
○六月二十六日（土） 晴後曇 暑
午前、雑用。“思索”の原稿発送。
午後、学校え行く。花岡さんと共に放送局え行く。放送の打合せ。野島さんの所えよる。
夜、金谷がくる。
“都新聞”の原稿“感覚”を書く。4枚也。
○六月二十七日（日） 晴後曇 暑
午前、雑用。
“感覚”発送。
午後、街え行く。大映で“三面鏡の恐怖”をみる。
午後七時、新榮町青年会え行く。
発信 母、小野玲子、白揚社．
受信 小野玲子、白揚社、林和幸．
○六月二十八日（月） 曇 暑
午前、学校。生徒大会のため授業中止。
午後、学校。二時から教授会。深町さんの報告。後、テニスをする。
夜、花岡さん来る。
○六月二十九日（火） 曇 暑
午前、学校。理一、デカルトの話。九鬼さんの本で109頁迄。文二、パルメニデスとゼノン。桑木さんの本で41頁迄。
午後一時、委員会。東京の報告。縣会の件等。後、深町、村岡、花岡、田中、小松の5人で縣廰え行き、知事に会う。かえりに遠藤により、純平氏に会う。
夜、“務台理作博士”を書く。4枚也。
受信 布川角左衛門．
○六月三十日（水） 雨後曇 暑
午前、雑用。
午後、学校え行く。校長まだ歸らず。街え行く。紅花劇場で“安城家の舞踏会”をみる。
“週刊教育新聞”の原稿発送。
どうも近来面白くない。
延世、東京え手紙を出す。
夜、“地方文化の現状”を書く。4枚也。
発信 加藤慶次、齋藤修一郎、林直道．