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土蔵の横に山から引いた水を貯めている石の甕が埋めてある。これのことかと思われる記述が攝郎日記の大正15年(1926)にある。これに容量五斗二升。外積三三七五立法寸。算用数字に直すと容量93.6リットル、外積93.8リットルということになるが、容量と外積の関係がどうもおかしい。私が実際に容量を測ってみたら大体60リットルぐらいのようであった。容量の数字が少しおかしいのかもしれない。しかし、この記述で井戸の歴史が分かった。ほぼ100年を経過している。その間絶えることなく山水がこの甕に流れ込んでいるわけで水のありがたさが感じられる次第だ。